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鈴木祥太

Shota Suzuki

経歴

1987年 宮城県塩竈市生まれ 

2010年 東北芸術工科大学 金属専攻 卒業

現在   京都市在住

​収蔵:ヒューストン美術館

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私は、景色の移ろいを主題に、金属を素材とした作品を制作しています。しかし、ここでいう「景色」とは、単なる視覚的な風景ではなく、時間とともに変化し続ける「うつろい」を指します。

「うつろい」という言葉は、曖昧で捉えどころがありません。変化を意味しながらも、その時間の流れは一様ではなく、個々の状況や感覚によって異なります。同じ作品を前にしても、そこに感じる時間の質や流れは、鑑賞者ごとに異なるでしょう。私が表現する「うつろい」は、直線的な消滅ではなく、巡りゆくものとしての変化を表しています。季節や植物の生命が終焉へ向かうのではなく、循環し続けるように。

私は、この持続する「うつろい」を金属によって表現します。金属を叩き、削り、火であぶることで、硬質な素材の中にある繊細さを探求し、時間とともに変化する自然の美しさを形にします。彩色には金属本来の色彩のみを用い、日本の伝統的な金属の着色技術を取り入れています。その質感や色合いを最大限に引き出し、物質としての金属が持つ時間性を顕在化させることで、移ろいの感覚を作品の中に刻み込んでいます。

私の作品は、過去から未来へと続く時間の流れの中にあります。そこに映る景色は、固定されたものではなく、変わりゆくもの。その移ろいの中にこそ、私が捉えたい美があります。鑑賞者それぞれの時間の感覚の中で、作品が新たな景色として立ち現れることを願っています。

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© 2025 BY Shota Suzuki

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